目には人の意思や興味を認識する上で有用な情報が多く含まれており、
その認識により、人にとってより自然なインタフェースの実現が可能と
なる。そのためには、まず目領域の検出が必要となる。これまで目領域
検出に関する様々な手法が提案されてきたが、それらの多くは基本的に
眼鏡をかけていない人を対象とした手法であり、眼鏡の有無に依存
しない手法の開発が望まれている。
そこで本論文では、眼鏡をかけている人を対象とした目の検出手法を
提案する。本手法では、まず入力画像にエッジ検出を行い、そのエッジ
形状が眼鏡のブリッジ及びリムの下部評価関数が最大となる領域より、
ブリッジ及びリムの下部の位置を検出する。そこで得られた位置をもと
に目の探索範囲を限定し、その範囲内で輝度値のしきい値処理すること
により得られる輝度値が低い連結領域を、目領域として抽出する。実際
の眼鏡をかけた顔画像を用いた実験により、本手法の有効性の評価を
行った。