氏名: 加藤 智之 (089730500)

論文題目: 円板算法による常微分方程式の精度保証付き解法


論文概要

これまで,常微分方程式に対する数値解法は数多く提案されてきた. しかし,これらの多くは, 離散化誤差,入力誤差や丸め誤差の影響を評価する手段を持たないため, 計算精度に対する絶対的な保証はない.
そこで本研究では,基本となる算法として, 微分方程式の解を求めるPicard反復に 不動点定理を適用することで解の存在範囲を確定する.
計算機に実装する際には,Picard反復にあらわれる積分を FFTによる数値Taylor展開の項別積分で近似する. この近似積分法は,高速かつ高精度である. また近似積分の誤差の上界も理論的に求められる. さらに,すべての計算を円板算法で行うことにより, 入力誤差と丸め誤差の影響を完全に把握する.


目次に戻る


提出時刻:2001/01/31 14:19:01