近年,システムは巨大化・複雑化の傾向にあり,従来の中央集権型のシステムで は制御が困難になってきている.それに対処する手法として,自律分散機械が注 目を集めている.自律分散機械は,複数のサブシステムが協調することによりタ スクを達成するシステムであり,環境適応性,拡縮性,耐故障性等の優れた特性 を持つ.しかしながら,その明確な設計指針は未だ存在しないのが現状である.
本研究では,一自由度を持つモータユニットを一次元上に複数配置されることに よって構成される自律分散機械を取り上げ,その制御則を進化的計算手法を用い て構築することを試みる.これにより,獲得した個体の解析ならびに,その環境 適応性等を検証する.