GC(Garbage collecter)を備えていないCやC++などの言語において、ポインタ操作等 で生じる不要データの回収、すなわちごみ集め(garbage collection)はプログラミン グを行うユーザ自身が行わなければならず、指示の誤りは重大なエラーを引き起こ す。
本研究は、2000年に西田らによって提案された「ユーザにごみ集めを意識させないC ライブラリの設計法」とBoehm GCの2手法を比較・評価したものである。具体的に は、2手法に基づいて可変長有理数ライブラリを作成し、そのライブラリを用いたプ ログラムを行うことにより、実行速度・プログラムの記述性・読解性などの点から評 価した。