近年、組み込みシステムの分野で優れた性能を有するJavaが注目されている。Javaの処理を高速にするためにJavaバイトコードを直接ハードウエアにより実行する Javaプロセッサの研究開発が行われている。当研究室では、再構成可能部を持つJavaプロセッサ(R-Javaプロセッサ)の開発を行ってきた。
本論文では、Javaクラスファイルを実験基板上のプロセッサコア(R-Javaチップ)と再構成可能部(FPGA)との協調動作により処理するJavaの実行環境について検討し、構築する。プロセッサコア未実装の命令の中で、乗算命令と配列に関する命令を再構成可能部を利用して処理するように演算回路を再構成可能部に構成し、未実装命令による内部割り込み発生時に実行するプログラムを作成した。また、プロセッサコアに追加すべき機能の検討や、他の未実装命令の実装についての考察を行った。