プログラムが巨大化している昨今では,プログラムを作成する 労力を減らすために,既存のプログラムを再利用することが多い. そこで,プログラマは既存のプログラムを理解する必要がでてくる. プログラマはソースプログラム中にある程度のコメントをつけている. しかし,プログラムは時間が経てばプログラムを書いた本人でさえ 理解が困難になるものであり,他人の書いたプログラムを読むとなると, さらに多大な労力が必要となる. また,プログラムは多くの参照を用いるため,逐次的に読むことができず, 途中で他のファイルも同時に読む必要があるため,混乱しやすい.
本研究では,プログラムの理解支援として, テキストであるソースプログラムに加えて, プログラムを視覚化した情報を提示することを提案する. グラフとして関数間,モジュール間の関係を表現することで, ソースプログラムを読む前にプログラム全体の構造の把握を可能にし, ソースプログラムを読み進めるための指針を与えることで理解支援を行う. また,本研究の視覚化対象はソースプログラムであるため, プログラムを理解するのに適したグラフ操作インタフェースについての 提案も行う.
最後に提案した手法を用いたツールを実装し,実際に利用した例を挙げ, 表現方法に関する評価を行う.