精度保証付き積分則とは、与えられた関数の定積分値をユーザが与えた許容誤差範囲を厳 格に守って計算するルーチンである。本研究では基本積分則として精度の良いガウス積分 則を用いた。ガウス積分則の理論誤差評価には被積分関数の高階導関数の最大絶対値に基 づく公式を用いた。計算過程で発生する丸め誤差を評価するためにはS.M.Rumpの区間演算 システムINTLABを用いた。また、高階導関数を求めるために、自動微分システムをINTLAB 上に自作した。ユーザの指定した精度を達成するために2つの戦略、可変次数法、適応型 区間分割法を考え、実装した。適応型区間分割法では、区間分割の度に高階導関数の最大 絶対値を評価し直すかどうかで2通りの実装を試みた。