近年、組み込みデバイスをネットワークに接続し、その連携によって 高度なサービスを実現する手法が研究されている。 既存の研究では、組み込みデバイスを管理するサーバの存在を 前提にしている。しかし、動的にネットワークが変化する環境では、サーバの存在を 前提にすることはできない。さらに、組み込みデバイスがどのように連携するかを事前に 決定することはできない。 一方、サーバの存在しない、動的なネットワークを構築する手法として、 アドホックネットワークが挙げられる。 本研究は、組み込みデバイスとして制御デバイスやセンサデバイスを 対象とし、その機能を一般化されたモバイルエージェントとして利用する 手法を提案する。これにより、出会ったその場で組み込みデバイスを認識し、 動的なネットワーク環境において、組み込みデバイス間の連携動作を 可能にする。 本研究により、必要な機器を持ち寄るだけで、組み込みデバイスを活用した 多様なサービスを容易に構築可能になる。