氏名: 岡修次 (l0461619)

論文題目: 動的輪郭面モデルを用いた3次元胸部CT像からの肺野領域抽出法に関する研究


論文概要

3次元胸部CT像の処理において,肺野領域抽出はがん病変部検出 処理の前処理として重要である.これまでに,しきい値処理など の基本的な処理による肺野領域抽出手順が提案されているが,胸 壁や縦隔における病変の接触により,抽出される肺野領域に欠損 が生じる問題がある.そこで今回はバルーンモデルを用い,欠損 のない肺野領域の抽出を試みる.バルーンモデルとは,3次元的 に配置された制御点列に圧力・張力・反力を作用させ,3力の平 衡により制御点を移動させるものである.圧力や張力の大きさを 調節し,しきい値処理により作成した初期肺野領域に対してバル ーンを密着させることにより,欠損のない肺輪郭面を抽出する. 本手順を実際の胸部CT像に適用した結果,欠損のない肺野領域の 抽出が可能であることを確認した.
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