氏名: 織田豊一 (l0461621)

論文題目: 関数の自動微分に関する研究


論文概要

本論文は、自動微分の理論とその計算機上への実装に関する論文である。先にIri等によって論じられている自動微分法の理論をもとにそれを計算機上で実現した結果をまとめた。 基本的な算法としては、関数を基本演算の合成関数の形に表し、それに合成関数の偏微分則(いわゆるchain rule)を適用することによって偏導関数値を自動計算する。 計算の過程としては、関数を文字列として入力し、字句解析、構文解析、計算過程の生成および計算グラフの形成、偏導関数値の計算という段階を経て、任意の変数の偏導関数値を出力する。 現段階では、多変数による一階偏微分が可能であり、それを拡張すれば、高階偏微分も可能であろう。しかし実際的に考えて、多変数の高階偏微分は無理であるので、多変数の二階偏微分を可能にしたいと考えている。
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