日本語の文を形態素解析する場合、形態素文法の曖昧性から一般に複数の解析結果が
得られる。我々の研究室で作成している日本語形態素解析システムMAJOでは、接続コスト
最小法を用いることにより、その曖昧性を解消している。しかし、それによって完全に
正しい解析結果を得ることは困難であり、最終的に人手による結果の検証とその修正が
必要となる。そこで、可視化をすることによって、MAJOによる解析結果の検証と修正を
容易にするためのシステムを実現した。
また、現在我々の研究室では、MAJOを利用した日本語-ウイグル語機械翻訳を研究している。
一般に日本語の一単語に対応するウイグル語の訳語は複数存在するが、現在のシステムでは
その訳語の選択は人手によっている。そこで、日本語形態素解析支援可視化システムの応用
として、可視化によって、翻訳結果の選択を支援するシステムも実現した。