氏名: 林 雄一郎 (089531450)

論文題目: 仮想化内視鏡システムにおける計測機能の拡張


論文概要

本研究では、仮想化内視鏡システム(VES)の計測機能の拡張を行った。 VESは、3次元医用画像から人体内部の自由な観察環境を提供するシステムで ある。人体内部の探索時では、様々な臓器の計測が重要である。 しかしながら、従来のVESの計測機能は十分とはいえない。そこで、計測履歴 の保存・参照機能の追加、計測点の指定方法の改良、直径の計測機能の3機能 の追加行った。 計測履歴の保存・参照機能の追加では、計測した結果を保存し、 いつでも計測した画面を表示できるようにした。 そのため、1回計測すれば、他の場所を観察しているときでも戻ることなしに 瞬時に計測した地点に戻れるようになった。 また、計測の精度の向上のために計測点の指定方法を改良した。 従来の方法では、指定した点のワールド座標を求めるのに、ボクセルデータを用いて いた。この方法では、ボクセルのサイズ以下の正確な計測は出来ない。 そこで、本手法では、ポリゴンデータを用いて求めることにした。 本手法と従来の手法と比較した結果、本手法の有効性が確認された。 また、直径の計測機能を追加した。 従来は、直径の計測には、2点の距離を測る機能を用いて計測していた。 この手法では、画面上で計測する2点を指定する場合に奥行きを正確に理解で きないため、正確に計測できない場合がある。新しい手法では、この不具合を 解消するため、直径計測の新しいアルゴリズムを開発した。


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