本論文では,CSG(Constructive Solid Geometry)集合演算にお
ける冗長情報を削除する一手法について述べる.CSG表現は,C
Gにおいて現在用いられている代表的な形状記述方式の一つで,単
純な形状を集合演算子で結合することにより,物体を記述する手法
である.CSG表現を用いて物体を記述した場合,その定義式には
冗長な情報が含まれる時がある.この冗長性には,CSG集合演算
を代数演算として見ただけでは取り除くことができないものがある.
そこで,図形の集合演算という視点に立ってCSG表現から冗長性
を削除する手法を提案する.これにより,レイ・トレーシング等の
多面体レンダリングの際のCSG演算の高速化が期待される.