氏名: 森下 義也 (089531957)

論文題目: 3次元腹部CT像に基づく胃の仮想的展開像作成手法に関する研究


論文概要

本研究では、3次元腹部CT像より抽出した胃の 仮想的に切開展開像を作成するための新たな手法について述べる。 従来手法では、3次元腹部CT像より抽出した胃内壁面の形状を B-Splineを用いた3次元近似図形で表し、 それに基づいて展開像を作成していた。しかし、 胃の形状によっては近似図形の作成が行なえない場合が存在した。 そこで、本実験では近似図形の作成方法を改善し、 より効率的に展開像を得るシステムの構築を目的とする。 具体的には、3次元腹部CT像より抽出された胃内壁面を 三角形パッチを用いて表現する。 そこから胃の大まかな形状を得るために、三角形パッチ削減手法を 適用する。得られた形状を近似図形とし、近似図形を切開し平面上に 展開した形状を作成し、展開図形とする。 展開図形の作成には、弾性モデルを用いて変形する方法を用いる。 次に、近似図形と展開図形の対応関係を用いることにより、 3次元腹部CT像を変形する。 最後に、変形された画像より胃内壁面を抽出することにより、 胃の展開像を得る。 本手法を実際の3次元腹部CT像に適用した結果、 従来手法に比べ、容易に展開像を作成可能であることが確認され、 従来手法と同様に、 得られた展開像上でひだの形状を良好に観察できることが 確認された。


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