論理関数を効率的に計算機上で取り扱うことは、計算機科学において基本的、 かつ、重要な問題である。論理関数の表現にBDD(Binary Decision Diagram、 二分決定グラフ)を用いることにより、効率良く取り扱うことができる。 近年ではBDDの中でも特に、OBDD(Ordered BDD)と、OBDDよりさらに小さな サイズで論理関数を表現することができるFBDD(Free BDD)が注目されている。 本論文では、5変数までの全ての論理関数に対してOBDDとFBDDの最小サイズを 比較する。比較結果から、およそ半分の論理関数において、FBDDを用いることにより OBDDよりも小さなサイズで表現できることを示す。 さらに、OBDDとFBDDの最小サイズの関係について考察し、 一般のn変数関数に対して成立する性質を示す。