現在、ハイパーテキスト形式によって、ソースプログラムの理解支
援をするツールの提案がなされている。これらのツールでは、変数
などの要素にリンクを貼ることで関連項目の参照を容易にしている
が、実際にリンクをたどらなければ、リンク先の情報が分からず
、意図しないようなリンクをたどる可能性があり、リンクをたどる
回数が必然的に増えてしまう。
これらのツールを使えば、インターネットを通じてソースプログラ
ムを公開することにより、それをプログラミング言語の学習教材と
して利用できるようになりうるが、インターネットの限られた通信
速度では、リンクをたどる回数の増加による時間的ロスが大きくな
る。また、規模の大きなソースプログラムになると、一つの要素が
多くの箇所で使われていることもあり、全てのリンクをたどること
は、ソースプログラム理解の妨げにもなりかねない。したがって、
リンクをたどる前に利用者が必要な情報を得られるようにする必要
がある。
そこで本研究では、リンクをたどる前に、利用者が探している情報
を絞り込む材料として以下のものを提供する。
・各要素に対する演算
・各要素に影響を与える制御構造
・各要素が現れている1文
これらの情報によって、ソースプログラムの理解を効率良く行うこと
ができる。