本研究は、電波の利用の制限される環境でも利用することのできる
「光」を用いて、位置計測とデータ通信を同時に行う人工衛星ドッキング
システムの開発を目的としている。
撮像素子で撮影した発光素子の「画像」から三角法を用いて位置計測を行い、
それと同時に発光素子の点滅によりデータ通信を行う。このシステムを人工衛
星のランデブードッキングに応用すれば、衛星の位置データとその他の物理量
データ(速度、加速度など)を同時に利用することができ、迅速で精度の高い
ドッキングが可能になると考えられる。
本論文では、人工衛星に見立てた小型移動ロボットに、本システムを
搭載した実験装置を構築し、このシステムの有効性を評価した。