氏名: 今村和彦 (m05756)

論文題目: コンピュータグラフィクスによる景観シミュレーションのための仮想都市空間作成システムに関する研究


論文概要

近年の計算機技術の進歩により、都市計画や建築設計でのプレゼンテーションなどにおいてCGを用いた景観シミュレーションは欠かせないものとなった。しかし、景観を構成する構造物のデータを入力する作業は負担が大きいため、手軽に景観シミュレーションを利用する妨げとなっている。これに対し、本研究では高性能なグラフィックワークステーションの機能を生かし、景観シミュレーションのための景観データを容易に構築できるシステムを実現した。 今回開発した景観作成システムは、現実の地形データを元に仮想都市空間の景観を計算機上に構築していくものである。地形については、起伏をつけたり地形を平坦にするなどの地形の変形をすることができ、構造物の配置に伴う地形の変形を自動的に行なうことも実現している。道路については長さ、幅情報の入力により、付随する車線、歩道などを自動的に生成する。建築物は、その底面形状を指定するだけで側面にテクスチャを自動的に割り付け、高さなどの変更ができる。また、データ構造の統一化により景観データを細かい区域に分けて管理することができ、広大な地図データを元にした仮想都市景観作成も可能にしている。 このシステムにより低コストで景観データを構築することができ、景観シミュ レーションを手軽に行なうことを可能にしている。
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