氏名: 岡本哲 (m05758)
論文題目: エッジ画像に基づいた制御点等間隔Snakes
論文概要
モデルに基づいて画像中の物体の輪郭を抽出する手法の1つとして、動的輪郭モ
デル(Snakes)がある。この手法はノイズに強く、処理が比較的単純で分散化も可
能であるという利点をもつ。Snakes では、輪郭をサンプリングした制御点の集合
として、輪郭形状を表現する。輪郭形状を均一に抽出するためには、これらの制
御点を等間隔に配置することが要求される。従来の手法では、輪郭形状を拘束す
るためのエネルギーとして、制御点を一点に集中させるエネルギー、あるいは制
御点間の距離の二乗和をある一定値に近付けるエネルギーが用いられており、こ
のエネルギーが同時に等間隔性を満たすエネルギーにもなると考えられてきた。
しかし、前者は、制御点が真のエッジよりも内側にずれ込んだり、画像エネルギ
ーの大きさが一様でないと、制御点が疎密になるという問題があった。また、後
者は、制御点間の距離全体に対する評価であって、純粋に等間隔性を目指した評
価になっていなかった。本研究では、各制御点が、隣接する制御点から等距離に
ある点の集合、すなわち、2次元では垂直2等分線上に、3次元では垂直2等分面上
に存在することが、真の意味での等間隔性の条件であることを見い出し、この条
件に基づいた制御点移動アルゴリズムを考案した。これにより、曲率の大きな輪
郭でも真の輪郭からずれることなく、制御点を等間隔に配置することが可能にな
った。その他、真の輪郭上に極小点が存在するようなエッジポテンシャルの生成
法ノイズから脱出するためにSnakesを縮小させるエネルギーと、画像エネルギー
との重みの設定法 Snakes の3次元化、および多視点エッジ画像を融合した、多面
体の形状復元方法などを考案した。
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