氏名: 加藤 悟 (m05761)

論文題目: 多周期H∞サンプル値制御問題のJ-unitary分解による解法


論文概要

1950年代後半に始まった現代制御理論はいろいろな産業分野で利用され,特に近年のマイクロプロセッサ技術の急速な進歩がその実用化を促進させており,ディジタル補償器が使ったディジタル制御が重要な役割を果たすようなってきている.代表的なディジタル制御は,連続時間系の制御対象を0次ホールドとサンプラが用いてディジタル制御するサンプル値であり,最近の研究より各ホールド・サンプラがそれぞれ任意の周期で働く多周期サンプル値系も考え出されている. 一方,10年ほど前に提唱されたH∞制御は,状態空間表現による解法が与えられ,多くの制御技術者の注目を集めるところとなり,連続時間系のH∞制御問題の解法および離散時間系のH∞制御問題の解法はすでによく知られている.しかし,サンプル値系のH∞制御問題では,連続時間系と離散時間系が混在するため,これらの解法を直接適用することはできず,従来の解法では,問題を等価な離散時間系H∞制御問題に帰着させ間接的に解いていた. また,多周期サンプル値系のH∞制御問題では,あるオペレータを用いて,周期的時不僂淵轡好謄爐吠儡垢掘い気蕕砲修離轡好謄爐鯏伹舛蔑セ胸峽錬函臉飜簑蠅傍紊気参鬚發里任△辰董ぐ明④亡悗靴栃┐聞澗魴錣鯔燭紘⇆廚♢△蝓げ鬚瞭浬于當盍崟榲Ⅳ覇餡鬚任△蠍未靴里茲い發里任呂覆㎠辰拭 本研究では,多周期サンプル値制御系のH∞制御問題に対して,J-unitary分解を用いた新しい解法の導出を行う.この解法の特徴は、与えられたシステムを写像とみなし,因果的なシステムと反因果的なシステムに分解することで,H∞制御問題の解を得るため因果律に関して特に考慮する必要がなく、連続時間系のH∞制御問題と同様の枠組で解を直接的に得ることができる点である。 取鮠 釈 蓿繙就蜴粤蔗迪⊂目次に戻る