氏名: 桑山高史 (m953414)

論文題目: 遺伝的プログラミングを用いた項書換え系の学習


論文概要

自動プログラミングの分野において,遺伝的 アルゴリズム(GA)や,木構造を遺伝子コ ードとする遺伝的プログラミング(GP)に よる再帰関数の学習が行なわれているが,学 習成功率が低いという問題や、学習の効率化 のための制約によって応用性が欠けてしまう という問題がある.本論文では,原始帰納関 数を実現する項書換え系(TRS)を,遺伝 的プログラミング(GP)によって学習する 手法を提案する.原始帰納関数を学習の対象 とすることで,制約を与えることによる学習 の効率化がなされ,かつ,制約によっても多 様な関数の学習に利用できる.また,個体の 表すTRSの合流性・停止性が保証されてい るので,適応度評価における無限ループの問 題が回避される.さらに,遺伝的プログラミ ングの各遺伝的操作は,シグネチャを考慮し て行なうので,これによる学習の効率化がな される.GPにおいて,個体は,目的とする 関数のTRSの解候補を表し,適応度は,い くつかの入出力の例を各個体に与え,出力が 合致する数で評価する.本手法を用いて様々 な関数の学習実験を行なった結果,学習率は 良好であった.これにより,本手法の有効性 が確認された.
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