氏名: 中島丈晴 (m953424)
論文題目: DC-free特性をもつ符号に対する完全自己検査性検査回路の実現可能性
論文概要
論理回路の故障検査法の一つとして、回路の動作中に対象とする回路内部の故
障検査を同時に行おうとする自己検査性設計の概念があり、これを実現した回
路を自己検査性回路という。
自己検査性回路は、その回路への入力が誤っていたり、あるいは自分自身に故
障が発生した場合に一定のサイクル内で自動的にその故障を検出する。
この自己検査性回路の中で最も理想的な回路が完全自己検査性回路で、自己検
査性の性質の他に、故障によって出力に悪影響がでない性質(故障に対する安
全性)も持っている。
この回路は、ある符号語を出力する機能回路とその出力を検査する検査回路で
構成され、それぞれの回路が完全自己検査性設計されている必要性がある。
本研究では、DC-free特性をもつ様々な符号に対して完全自己検査性検査回路の
実現可能性を調べた。
このDC-free符号とは、同数の1と0を含む符号であり、光ファイバ、金属ケー
ブルを媒介するディジタル通信や、光磁気メディアへのデータ記憶などの直流成
分に制限を与える必要性があるものに対し使用される。
また、チャネル誤り制御、複雑度が小さく高速な符号器/復号器の実装にも適用
され、VLSIシステムでの一方向性誤り、非対称誤り検出やフォールトトレラン
ト順序機械にも有用な符号である。
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