氏名: 織田 豊一 (289634148)

論文題目: Circular Arithmeticによる解析関数の零点の反復解法


論文概要

本論文ではGargantiniやPetkovicらによって提案された、 複素平面上に定義された解析関数の零点のinclusion methodを 計算機上で実現し、その結果に対する評価について述べている。 このinclusion methodは、解析関数の一位の零点を確実に含む 領域(region)を関数値、導関数値を用い、Circular Arithmeticを 適用した反復アルゴリズムであって、反復によって領域が縮小することが 証明されているので、零点の存在範囲を任意精度で保証する方法である。 Gargantiniらによって代数方程式の零点のinclusion methodが 70年代に提案され、それを基にPetkovicがその対象関数の範囲を 解析関数まで拡張した。このアルゴリズムは一位の零点をそれぞれ含むような 初期領域を決定できれば、3次から4次の収束次数が成り立つ。 一位の零点しか対応してないこと、初期領域をどのように設定するかなど、 問題点は多々あるが収束率から見れば、かなり有効な方法であると言える。 本研究は、GargantiniやPetkovicらのアルゴリズムを領域を円板(disk)に のみ限定し、簡素化し、C言語を用いて実装して、その振舞いについて検証する。
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