氏名: 佐橋 正也 (289634210)
論文題目: 耳と顔の特徴の位置関係に基づく顔画像からの視線方向の推定
論文概要
人間は常に興味あるものの方向に視線を向けている。
逆にいえば、人間の視線方向を推定することにより、
その人の意図、興味を知ることができると考えられる。
ここで、人間の視線方向をマンマシンインターフェースとして
利用するとすると、様々な方法があると思われる。
その一つに、コンピュータのウインドウ操作における
カーソルのポインティングが考えられる。
現在は多くの場合、ポインティングにはマウスが用いられているが、
これを視線推定により行なうことができれば、
手をキーボードからマウスに移す手間が省け便利であると思われる。
そこで本研究では、カメラを用いた画像処理による視線方向の推定を行なう。
視線方向を推定するにあたり、
処理の流れは以下の画像処理部と方向推定部の2つの部分に大別される。
画像処理部では方向推定に用いる3つの顔の特徴、耳の下端、瞳孔中心、
目頭を検出する。
用いる画像は640x480のフルカラー画像を濃淡化したもので、
一人の人間の肩から上が写されている。
視線方向は横方向、縦方向それぞれについて推定される。
まず、顔の回転角度を求めそれから視線方向が推定される。
頭を円筒と仮定して両目頭の中点と頭部領域の中心のずれから
横方向の回転角度を計算し、
目頭と耳の下端の垂直方向の距離により縦方向の回転角度を計算する。
そして顔の向きと目頭の位置から仮想的な眼球中心を求め、
それと瞳孔中心から視線方向を推定する。
目次に戻る