氏名: 松井 健太郎 (28963443-1)

論文題目: 任意の視点からサッカーシーンを生成する仮想カメラシステム


論文概要

サッカー中継の状況理解の支援と臨場感向上を目的として,プレイ中の選手,及び任意の視点から見たシーンを動画像で生成するシステムを開発した.まず,カメラキャリブレーションの理論に基づき,位置,姿勢が未知のカメラで撮影された画像の座標系からワールド座標系への変換式を求める.そのために,グラウンド上のライン,ゴールバー・ポストを抽出し,直線近似されたラインの交点を参照点として,変換パラメータを計算する.次に,テンプレートマッチングにより選手,ボールを追跡し,変換式を用いて,グラウンド上,即ちワールド座標系での位置を計算する.最後に,選手座標系列を曲線運動に近似し適当な運動動作を当てはめ,オペレータが指定した選手,及び任意視点から見た適当な方向のシーンの動画像を生成する.本システムは,TV放送画像を入力とし,カメラの内部・外部パラメータの計測,設定,を必要としないことを特徴としている.本システムにより,実際のカメラは配置できないようなアングルや,プレイ中の選手の目からのシーンを再現することが可能であり,試合の解析や解説等に有効であると考える.
目次に戻る