氏名: 池辺 亮志 (289734029)

論文題目: 4次元空間の図形・情報の表示およびナビゲーション手法に ついての基礎的研究


論文概要

数学や理工学、その他多くの応用分野では4次元以上のデータを 扱うことがしばしばある。このときデータの空間的位置関係を適切に 図示することでデータ間の関係が捉えやすくなることがあると 考えられる。しかし従来行われてきた幾何学的変換や 非線型写像により得られる投影像は必ずしもわかりやすいものだ とは言えなかった。

そこで本論文では4次元空間を対象にし、これを2次元平面に 投影する方法として、光線追跡法とボリュームレンダリング法とを 組み合わせた手法、4次元射影変換と3次元射影変換を組み合わせて 用いた手法、拡張射影変換を用いた手法の3つを提案し それぞれについて比較検討を行った。

このほか4次元空間内の任意の視点位置からの投影画像生成を 可能にするため、マウスとキーボードを併用して4次元空間内を動き回り 4次元物体や情報を観察することができるシステムを構築した。

これらの手法により、適切な投影方向を選択することで4次元の データのクラス分離の様子を効果的に表示することが可能であること、 視点位置の変更による4次元物体の投影像の形状変化を実時間で 観察することが可能であることなどを確認した。


目次に戻る


asakura@nuie.nagoya-u.ac.jp