氏名: 古山 将佳寿 (289834147)

論文題目: ソフトウェアドキュメント統合モデルの提案とその利用支援システム -Dapid-


論文概要

一般的に,ソフトウェアはソースプログラムとマニュアルなどの ドキュメントから構成される. しかし,ソフトウェアの開発工程では,ソースプログラムと 比べて,ドキュメントの作成や保守がおろそかになる傾向がある.

ソフトウェアを効率的に開発するために,さまざまなCASEツールが 開発され,その有用性が示されてきた.しかし,そのほとんどは ソースプログラムを対象とし,ドキュメントに対する開発支援は 少ない.

本稿では,ドキュメントも含めたソフトウェアの開発を支援する ために,ソフトウェアドキュメント統合モデルを提案する. まず,ソフトウェアの開発時ドキュメントが,プログラム断片のような 形式的記述を含むことや,識別子の定義・参照関係によって構成 されている,といった特徴に注目してドキュメントをモデル化した. さらに,ドキュメントモデルとソースプログラムモデルとの関係を 明確に定義することで,ソフトウェアドキュメント統合モデルとした.

このモデルに基づいて,CASEツールプラットフォーム -Dapid- を 実装した.Dapidは,上記のモデルに基づいて データベースを構築するためのシステムと, 構築されたデータベースへのアクセスルーチンを提供する. また,ライブラリソースプログラムとリファレンスマニュアルとの 整合性チェッカ等の 応用プログラムを作成することで,Dapidの有用性を示した.


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