氏名: 青山晃治 (m06721)

論文題目: 顔画像からの視線方向の検出方法


論文概要

 人間の目は興味ある対象物を求めて絶えず動いている。つまり、視線方向はその人 物の興味の方向、対象を表しているといえる。人物の視線方向を知ることができれば 、テレビ会議で話者の視線方向にカメラを向けることなどへの応用が考えられる。そ こで、本研究では1台のカメラによって得られた画像から人物の視線方向を検出する 方法を提案する。
 本論文では、まず、人間による顔方向推定精度と、その際に用いる手がかりを明ら かにするために心理実験をおこなった。その結果、視線方向を推定するためには両目 と口の情報が得られればよいということが得られた。次に、この結果をもとにして画 像処理による人物の顔と視線の方向を検出する方法を提案する。本手法では、まず、 テンプレートマッチングなどを用いて顔の幅や黒目、目頭の位置を求め、大まかな顔 方向を推定する。次に目、口を3次元モデルにマッピングしたものを推定値の近傍で 回転させ、得られた画像と入力画像を比較することにより補正をおこなう。さらに、 眼球の回転角度を計算し、得られた顔方向と加算することにより視線方向を求める。 6名126枚の画像に対して本手法を適用した結果、左右方向を平均誤差10度以下 で求めることができた。
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