氏名: 伊藤高広 (m06727)
論文題目: Two-step Runge-Kutta法による初期値問題並列解法の研究
論文概要
初期値問題(IVP)は、一般には、数個の連立微分方程式で表されるものばかり
ではなく、数百個の連立微分方程式を解かなければならない。それには、単一
プロセッサ計算機で解くよりも、マルチプロセッサ計算機で解く方が、より効
果的なことが多いと考えられる。
また、近年では、計算機技術も発達し、そのアーキテクチャも単一プロセッサ
ばかりではなく、マルチプロセッサの汎用商業機も出てきて、身近で容易に扱
えるようになってきた。
そこで、本研究では、シェアドメモリ・マルチプロセッサ計算機(SIMD)に着目
し、その計算機上でIVPを解くことにし、選点型陰的Runge-Kutta(IRK)法を基
にした、two-step Runge-Kutta(TRK)法で初期値問題を解くことを考えた。TRK
法は、IRK法よりもデータの依存性が低く、比較的簡単に並列プログラミング
ができるという点で考案された方法であるが、現実の並列性能は試されていな
い。
本研究では、TRK法を適用して微分方程式を単一プロセッサ計算機上で解いた
場合と、マルチプロセッサ計算機上で解いた場合における計算パフォーマンス
を比較する。
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